高野山
一生に一度は
お参りしておこうと思った
高野山
ホテルは無く
宿泊は宿坊
早朝のお勤め
整然と響く読経
冬の寒さが身を引き締める
つい先の
明治の始めまで女人禁制
ここから先は
入れなかったという
女人堂
女性はここで待機した
良い時代になった
代わりに
奥ゆかしさという言葉を
忘れてしまったかもしれないな
しかしてここは
北条政子建立の名刹
奥の院には春日局の
生前墓所もあった
性別なんか関係なく
ここでは誰も一人の人間として
生と向き合うのだ
この年輪の前に言葉はいらない
修業時代の空海も
ここで坐を組んだのだろう
とても一日では見尽くせない
ただ
この地に流れる聖なる気は
感じることが出来た
絶好の快晴
今日もこの奥の奥で
人々を導く弘法大師空海様に
食事が届けられる
悠久の時は流れる
毎日ここに響く鐘
あと ひと月もすれば
ここで煩悩を祓う
除夜の鐘か‥
今日も陽が暮れる
さあ、
明日から頑張ろう