苔日和
行きつけの場所
馴染みの苔を見に行く
朝がたの雨と
日中のお日様が
苔を美しくする
梅の実の頃
梅雨か
重なる緑が
なんともいい
木漏れ日の心地良さ
こんな露地に立つと
日常を忘れる
ふかふかの苔の上
無骨な石🪨も優しく見える
簾の調光は
どんな手法より
涼を感じさせる
視覚効果がある
光量を抑え影を愛でる
日本の美
苔と暮らす住職に
抹茶を点てて頂き
よもやま話を聞く
ふだんの雑事が軽くなる
ただ
御朱印ばかりを
集めればいい
という寺社仏閣巡りは
もったいない
入れて頂くという
謙譲の美徳も
この歳になって見えてくる
気持ちよく
手入れされた松
こんなヒマラヤ杉も
なんだか整然として
気持ちいい
表通りは
シュッとスマートな
人たちが歩くこの町
商店街はレトロと多国籍と
最先端が入り混じる
都内でも
なんだか好きな通り
つい歩きたくなる
散歩通りです