白ヤギさんからきた手紙
封筒に見知らぬ字
お手紙
懐かしい知人から
東北震災の報道に
私の父がなくなり
10年たった思いと
労わりのことばと
大人になった子供達の近況と
ご自身の余命宣告のことが
丁寧に書かれていた
返事を書くより
すぐに話がしたくなり
電話した
懐かしい声
かつて
家族と過ごしていた家に
ひとり暮らしているという
離れていても
それぞれの10年
一生懸命生きてきた
家を改築中
もうすぐ所帯を持つ家族と
暮らす日が来るという
あと何年、命がもつか
転移と闘病のなかで
やっていくという
今年の桜
それぞれの春
一緒だよ
誰だって 明日のことは
わからない
会いに行く
また会いましょう と電話を切った。
ありがとう、お手紙ありがとう
仲間がいる
今を生きている、仲間たち
今日も頑張ろう
さらさらと