役に立つかどうかわかりませんが
だいぶ前のことになる
あっという間に時は過ぎた
四十代になった頃だった
とうとう自分もこの歳になったなぁと思った
だんだんと背負う荷の重みに
耐えられなくなって来た時
たまたま観光気分で訪れたお寺の
売店で手にとった本
帯には
「どこの土に
なろうとままよ 落ち葉かな」
開くと力みのない筆で
「役に立つか
どうか
わかりませんが」
と書かれていた。
心が向いて購入した
忙しい日常の合間時間に
少しずつ大切に読んだ
「老婆は1日にしてならず」
という言葉をかりてユーモアたっぷりに女性の生き方を指南して頂いた
この一冊で
毎日がどんなに楽に見えるようになったか
思い出の一冊
著者である禅僧が先日亡くなられた
お会いしたことはないけれど
この季節大切な師との別れを思う
卒業できるほど
まだまだ人生の迷いはなくならない
この本にある言葉でもある
順心 は忘れずにいたいものだ