shizukanakurashiのブログ

人生の砂時計 のこりの一粒まで自分らしく生き生きと

八年モノ

地味なネタが続く


このなんでも買える時代にと思うが


いまは冷蔵庫に眠っている







八年モノ


ウイスキーの話ではなく‥


大根


 夏のころ知り合いの和尚さんに


 素麺のおかずに添えられた

 野菜の炊き合わせの小鉢を

 うっかり「これ美味しいですね」

 と言ったら


「あげるよ、持ってく?」と

 なにやら奥から出された



 妖怪ではありません‥




   沢庵を超える沢庵



  八年寝かせたらしい👻😨


   食品添加物一切無し


   


「そのままじゃ食べられないからね。

 絶対塩抜きしてね。」


 今でも修行時代を懐かしみ

 毎年仕込んでおられるらしい。

 

 ただ入りに比べると出が少なく

  膨大な在庫になっているご様子


 人を見ては、「よそじゃ食べられないよ」

 と持たせてくれる。


 ありがたく頂く。


 帰りの電車で異臭騒ぎにならないようにと

 ビニール数枚重ねで慎重に持ち帰る。


 「6日、水につけてね、

    そしたら大根に戻るから

  それからまた醤油なんかで煮るの

     普通の大根みたいに」


  無邪気に教えて頂く。

   ツッコミどころ満載だったが

   つっこむ余地を与えない。さすがだ。


 塩抜き6日。毎日水を換える。

  冷蔵庫を開けるたび、

   大根の標本のように見える。



  




   言われた通りにおでん風に炊く。

   

   なんとも深い。


  あまりに絵面が地味なので

   彩りに麩をのせてみたが、

    普段の食卓なら無しでじゅうぶん。



   

 



  そこに行くたび

  化石のようになった梅干しやら

  たっぷり寝かせたお茶など

  独特の食文化を見る


  食べ物を無駄にしない古人の知恵かな




  和尚さんの持論は


  「数字に惑わされるな!」

  「 賞味期限 」という数字が

   食物を無駄にしている!という。


  自分の目と鼻と舌で確かめよ!とも


  なんともまあ豪快だが、

   大抵の客人は、ひいておられる。

 

  今のところお寺のかたがたはお元気そうで

  これは長生きの秘訣なのかもしれない。




  今年も大根、仕込む頃かな