shizukanakurashiのブログ

人生の砂時計 のこりの一粒まで自分らしく生き生きと

父の手帳

コーヒーと煙草と映画が好きだった父

終の棲家となったこの家は

築40越えのマンション。

一生借家で充分と言っていた父が

孫が生まれてから一念発起し

私の当時の家に近いことも気に入って

25年前に購入した。

貯金の出来る性格ではなかった父が

倹約家の母の支えでコツコツ

晩年まで働いて手に入れた

中古のマンション。

手に届く価格帯で馴染みの街で

暮らせると即決した。


父の荷物を整理していたら

まめだった父の一面を見ることに

いつも静かに笑っていた父の日常が

きちんとした字が並んでる

捨てきれなくて

ついつい読んだ


気になっていた湯船のキズは

父も気にしていたのだと

初めて知る


大きなお金もかけられず

なんとか小さな修繕で使い続けていたのだな


毎日のように百円ショップへ散歩がてらに出かけては、便利な日用品を買っては掃除をしていた父 


少し泣けた


父が亡くなってから家がどんどん荒れたのは

母の認知症のせいではなく


もともとお掃除担当の父がいなくなったせいだった。


時々来るだけなのに成人した子どもたちが

ヒビの割れた風呂を不気味がる


ここから私が引き継ごうと

やっと小さなリフォームを決心


今日が最後のお風呂場。

長年お疲れ様でした。


パテだらけの浴槽


認知症になり、お風呂嫌いになってしまった母を「温泉だよ〜♨️」と言いくるめてなんとか入浴させた思い出も

 


私の自立の一歩を記す